インターネットがはじまった頃、アメリカのコンサルタントたちは、有料のWebサイトでビジネスを行おうとした。旧来のビジネス構造と同様に、自分のノウハウや作業量に利益を加算して価格設定を行い、顧客を集めようとした。しかし、人気のあるコンサルタントでもなかなか有料会員が増えない。なぜなら、インターネットには無料で有益な情報があふれているので、コンサルタントのネームバリューは意味がないからである。彼らは、インターネットでは無料の情報提供にシフトし、そこでの評判を核にして、リアルな場で講演を行うことで利益をあげることにした。インターネットは無料で広報するには最適なメディアだが、情報を価格に転嫁するには不適切なメディアなのである。
なぜなら、旧来のメディアのコストが「受信者負担」であったなら、インターネットは「発信者負担」のメディアなのだから。本を作れば、そのコストは読者が支払い、映画を作れば、そのコストは観客が支払う。これまでは当然のコスト原理がインターネットには通用しない。インターネットは、情報を発信したい人が自らのコスト(通信費、機材、サーバー代など)を負担して表現する場なのである。だから逆に言えば「身銭を切ってでも表現したい人が表現する場」としての態度が新鮮に映るのである。
「自分のための消費」から「愛するもののための消費」へ - DEMEKEN
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